日本人にとって、お墓は死体を安置する場所といった意味以上に、亡くなった人の霊を祀り、先祖を供養する場所として重要な意味を持っています。
仏教の伝来とともに先祖の霊が子孫を守ってくれるという考え方が浸透してきました。
人の死が供養すべきものとなったのは室町時代からのことです。
このころのお墓は、現在あるような角材状の石で建てられていましたが、
一般庶民はまだ土鰻頭に小さな石を置く程度でした。
お墓が一般的なものになったのは、江戸時代になって幕府が「檀家制度」 を敷いてからのことです。
お墓を建て、そこに名前を刻む意味は、単に故人の霊を供養するためだけでなく、 故人の生きた証を記録し、子孫に伝える役割、自分のルーツを示す、そこにあるとも言われています。
お墓を建てる時期
新しいお墓を建てる場合
一般的に三回忌までにお墓を建てたほうがよいとされていますが特に決まりはありません。
実際には、葬儀の後、四十九日忌や百か日忌、 月ごとの命日、一周忌などの法要に合わせてお墓を建てる場合が多いようです。
生存中にお墓を建てる(逆修) 場合
生存中にお墓を建てる場合は、死後のお墓と区別するため、墓石に刻む戒名を朱色に塗っておきます。
すぐに建てられない場合
すぐにお墓が必要でない時やお墓が建てられない時は、最初に境界石を入れ、納骨棺を作っておけば墓石はなくてもお墓としての役割を果たします。
お墓を建てる手順
1.墓地を入手する
2.石材店を選ぶ
3.石材店に注文する(墓石に刻む文字、施主、建立月日を決めておく)
4.工事の施工
5.墓石の備え付け、開眼供養
基本的なお墓の構成